【キャッシュレス】6大経済圏のスマホ決済・カード・電子マネーの違いと対応表

「キャッシュレス一覧」と主要決済種別が色分けで並ぶ図 比較

キャッシュレス決済が多様化する現代において、6大経済圏ごとに提供されているスマホ決済、カード、電子マネーなどのサービスは非常に複雑化している。

本記事では、各経済圏の代表的なキャッシュレスサービスを一覧表で整理し、その違いや特徴を明確に比較できるようにまとめている。他経済圏のサービスについても理解を深め、情報の整理や比較に役立ててほしい。

スマホ決済とキャリア決済

スマホ決済とキャリア決済は、現金やカードを持ち歩かずにスマートフォンだけで支払いができる便利なサービスである。本セクションでは、それぞれの仕組みや特徴、経済圏ごとの違いについてわかりやすく解説する。

スマホ決済

スマホ決済は、スマートフォンに専用アプリをインストールし、現金やカードを使わずに支払いができるキャッシュレスサービスである。主な決済方式は「QRコード決済」と「タッチ決済(非接触IC/NFC)」の2種類に分かれる。

  • QRコード決済:スマホでQRコードを表示 → 店にQRコードを提示 → 読み取る
  • タッチ決済:スマホを専用端末にかざすだけ。アプリの起動は不要
経済圏スマホ決済サービス主な決済方式
楽天経済圏楽天ペイQRコード/タッチ決済
※タッチ決済はAndroidのみ
PayPay経済圏PayPayQRコードのみ
ドコモ経済圏d払いQRコードのみ
au経済圏au PAYQRコードのみ
イオン経済圏AEON PayQRコード/タッチ決済
SBI経済圏VポイントPayQRコード/タッチ決済

覚えておきたいスマホ決済の基本

  • QRコード決済のみ対応のスマホ決済アプリは、アプリ単体ではタッチ決済(NFC/非接触IC決済)はできない。
  • QRコードのみしか使えない場合でも、クレカをApple PayやGoogle Payに登録すればば、タッチ決済ができるようになる
  • スマホ決済は、クレカ連携、銀行口座連携、事前チャージのいずれかで使える。また、ポイントをチャージしてから決済することもできる。

経済圏ごとに提供されるサービスや対応店舗が異なるため、他経済圏のサービス名や特徴も把握しておくと、より自分に合ったキャッシュレス生活を選択しやすくなる。

キャリア決済

キャリア決済は、携帯電話の通信料金と合算して支払いができるサービスである。6大経済圏ごとに対応状況や利用範囲が異なる。

  • キャリア決済:支払方法で「通信料金合算支払」を選択するだけ
経済圏キャリア決済サービス主な決済方式
楽天経済圏楽天モバイルキャリア決済通信料金合算
(一部)
PayPay経済圏ソフトバンクまとめて支払い通信料金合算
ドコモ経済圏ドコモ払い通信料金合算
au経済圏auかんたん決済通信料金合算
イオン経済圏なし
SBI経済圏なし

覚えておきたいキャリア決済の基本

  • 3大キャリアのうち、au経済圏のpovoだけは、月額2,000円と厳しい上限額が設定されている。
  • 楽天モバイルキャリア決済は、Android限定で、Google Playストアのみである。

電子マネーとポイントカード

電子マネーとポイントカードは、日常の買い物をより便利でお得にするためのサービスである。ここでは、各経済圏で使われている電子マネーやポイントカードの特徴と、利用シーンの違いについてまとめる。

電子マネー

電子マネーは、事前にお金をチャージしておき、専用カードやスマートフォンを使って支払いができるキャッシュレスサービスである。

  • 電子マネー:事前に「アプリに登録したクレジットカードからのチャージ」や「現金でのチャージ」をしてから支払う
経済圏代表的な電子マネー主な利用店
楽天経済圏楽天Edy全国50万店舗、ネット決済
PayPay経済圏PayPay残高小規模店・個人商店含む実店舗多数
ドコモ経済圏iD全国230万台以上の店舗
au経済圏au PAYコンビニ・スーパー・ネット等
イオン経済圏WAONイオングループ中心、全国スーパー等
SBI経済圏VポイントPay金融・投資・三井住友系加盟店

覚えておきたい電子マネーの基本

  • 電子マネーは使える店舗が限られている
  • ポイントを電子マネーに変換(チャージ)して使用することもできる

経済圏以外の電子マネー

サービス名タイプ特徴
Suica交通系ICカードプリペイド型、全国交通機関・店舗で利用可能
PASMO交通系ICカードプリペイド型、首都圏中心の交通・店舗利用
nanacoプリペイド型電子マネーセブン&アイグループ、nanacoポイント連携
QUICPay後払い型電子マネーJCB提供、Apple Pay/Google Pay対応、カード連携多

SuicaやPASMO、iDなどが採用している規格、Felicaは日本独自の技術で、処理速度が非常に速い。そのため、改札利用時には、Felica規格の電子マネーを使うとストレスが軽減される。

ポイントカード

ポイントカードは、各経済圏ごとに発行されている独自のポイントを貯めたり使ったりできるサービスである。

  • ポイントカード:対象店舗で支払いの一部をポイントで支払ったり、事前にポイントを電子マネーにチャージして支払ったりできる
経済圏ポイント名実物カードの有無
楽天経済圏楽天ポイントあり
PayPay経済圏PayPayポイントなし
ドコモ経済圏dポイントあり
au経済圏Pontaポイントあり
イオン経済圏WAON POINTあり
SBI経済圏Vポイントあり

覚えておきたいポイントカードの基本

  • 電子マネーを使える店舗と比べると、ポイントが貯まる店舗はかなり少なくなる

キャッシュカードとクレジットカード

キャッシュカードとクレジットカードは、どちらも銀行口座や金融サービスと連携して使うカードだが、役割や利用シーンには大きな違いがある。ここでは、各経済圏ごとに発行されているキャッシュカードとクレジットカードをまとめる。

キャッシュカード

キャッシュカードは、銀行口座から現金を引き出したり、預け入れをするためのカードである。最近では、デビットカードやクレジットカード機能が一体化したカードも増えているが、基本的にはATMでの入出金や残高照会など、銀行取引が主な用途となる。

経済圏キャッシュカードデビットカードクレジットカード
楽天経済圏楽天銀行キャッシュカード楽天銀行デビットカードなし
PayPay経済圏PayPay銀行キャッシュカードPayPay銀行Visaデビットカードなし
ドコモ経済圏みずほ銀行キャッシュカード等みずほJCBデビットカード等なし
au経済圏auじぶん銀行キャッシュカードauじぶん銀行デビットカードなし
イオン経済圏イオン銀行キャッシュカードイオン銀行キャッシュ+デビットイオンカードセレクト
SBI経済圏住信SBIネット銀行キャッシュカードミライノデビットなし
SBI経済圏三井住友銀行キャッシュカードOliveフレキシブルペイOliveフレキシブルペイ
SBI経済圏SBI新生銀行キャッシュカードJ-Debitラグジュアリーカード/アプラスゴールドカード/APLUS CARD with

クレジットカード

クレジットカードは、後払い方式でショッピングやサービスの支払いができるカードである。銀行口座との連携は不要で、カード会社の審査を通過すれば誰でも発行できる。

経済圏クレジットカード名国際ブランド
楽天経済圏楽天カードVisa/Master/JCB/Amex
PayPay経済圏PayPayカードVisa/Master/JCB
ドコモ経済圏dカードVisa/Master
au経済圏au PAYカードVisa/Master
イオン経済圏イオンカードVisa/Master/JCB
SBI経済圏三井住友カードVisa/Master
SBI経済圏SBI新生アプラスカード/ラグジュアリーカード等Master/JCB/他

プリペイドカードとデビットカード

プリペイドカードとデビットカードは、事前チャージや即時引き落としによって使いすぎを防げるキャッシュレス決済手段である。このセクションでは、それぞれの仕組みやメリット、経済圏ごとの違いを解説する。

プリペイドカード

プリペイドカードは、あらかじめ一定額をチャージしておき、その範囲内で支払いができるカード型のキャッシュレス決済手段である。

  • プリペイドカード:事前に一定額をチャージして支払いに使用する
経済圏プリペイドカード名物理カードの有無主な特徴・ブランド
楽天経済圏楽天バーチャルプリペイドカードなし
PayPay経済圏なし
ドコモ経済圏dカード プリペイドありMastercard加盟店で利用可
au経済圏au PAY プリペイドカードありMastercard加盟店で利用可
イオン経済圏WAONカードあり電子マネーWAON、実店舗中心
SBI経済圏なし

覚えておきたいプリペイドカードの基本

  • プリペイド型の電子マネーとプリペイドカードは似ている
  • プリペイド型の電子マネーはICカードやスマホを専用端末にかざして支払う。一方、プリペイドカードは、VisaやMastercardなどの国際ブランドが付帯されており、クレジットカードのように使うこともできる。

デビットカード

デビットカードは、銀行口座と直結しているキャッシュレス決済手段である。利用時に支払金額が即時に銀行口座から引き落とされるため、現金感覚で使える。

  • デビットカード:カードの使用 → 銀行口座から差し引かれる
経済圏デビットカード物理カード
アプリ
特徴
楽天経済圏楽天銀行デビットカード両方ありアプリで利用明細・管理、楽天ペイに登録してスマホ決済も可
PayPay経済圏PayPay銀行Visaデビットカード両方ありアプリでカード管理・番号照会、PayPayアプリ連携
ドコモ経済圏dスマートバンクデビットカード等両方ありdスマートバンクアプリで管理、d払い等に連携
au経済圏auじぶん銀行デビットカード両方ありスマホデビット(Apple Pay/Google Pay)、アプリで即時発行
イオン経済圏イオンデビットカード両方ありイオンウォレットアプリで明細・管理、AEON Pay連携
SBI経済圏住信SBIネット銀行ミライノデビット両方ありアプリでカード情報確認、即時バーチャル発行・管理

覚えておきたいデビットカードの基本

  • デビットカードには、物理とアプリの両方ある

キャッシュレス決済をまとめるとわかりやすくなる!

本記事では、6大経済圏ごとに展開されているスマホ決済、キャリア決済、電子マネー、ポイントカード、キャッシュカード、クレジットカード、プリペイドカード、デビットカードの違いや対応状況を一覧表で整理した。各サービスの特徴や利用範囲を比較することで、経済圏ごとのキャッシュレスサービスの全体像が把握できる。複雑化するキャッシュレス社会の中で、自分が知らなかったサービスや他経済圏の仕組みも理解しやすくなり、情報整理やサービス比較に役立つ内容となっている。

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