携帯電話料金やクレジットカード、ネットショッピングなど、日々の支出からポイントを効率的に獲得したいと考える人は多い。しかし、さまざまなサービスやポイントプログラムが存在する中で、どのように活用すれば効率的なのか判断が難しい。
この記事では、ドコモ経済圏を3段階で活用する方法を提案する。
ドコモ経済圏を「お試し」で始める
ドコモ経済圏は、dポイントカードの取得か携帯電話の契約から始めることができる。まずは基本的なポイント獲得の仕組みを理解し、自分に合った方法で始めていく。
dポイントカードから始める
dポイントカードは、ドコモの携帯電話契約がなくても取得できる無料のポイントカードである。店頭で発行できるプラスチック製のカードと、スマートフォンで表示できるモバイルdポイントカードのどちらかを選択できる。基本還元率は0.5%(200円につき1ポイント)で、提携店舗での買い物時にカードを提示するだけでポイントが貯まり始める仕組みとなっている。
携帯電話プラン選びのポイント
携帯電話プラン選びのポイントは、データ通信量や利用目的に応じて最適なプランを選択することである。2025年6月から、ドコモは新たに「ドコモ MAX」「ドコモ mini」「ドコモ ポイ活 MAX」「ドコモ ポイ活 20」の4つの料金プランを提供している。これに伴い、旧プランである「eximo」「eximoポイ活」「irumo」は新規受付を終了している。
- ドコモ MAX:データ無制限で利用でき、DAZN for docomoやAmazonプライムなどの特典が付帯する。国際ローミング30GB無料や長期利用割引なども用意されている。月額料金は5,148円からである。
- ドコモ ポイ活 MAX:データ無制限に加え、dカードやd払い利用時のポイント還元率が最大11%と高い。特典も充実しており、月額料金は2,948円からである。
- ドコモ ポイ活 20:20GBまでの利用でポイント還元が受けられる。20GBを超えると無制限プランに自動移行する。月額料金は2,068円からである。
- ドコモ mini:4GBまたは10GBの小容量ユーザー向けプラン。Amazonプライムの無料特典も付帯し、月額料金は880円からである。
新料金プランの導入により、従来よりも特典やポイント還元が強化された一方で、基本料金や割引条件が変更されている。自身のデータ利用量やdカード・d払いの利用状況、付帯サービスの活用有無を考慮し、最適なプランを選択することが重要である。

FPのここがポイント:
最初から高還元率を求めるのではなく、まずは自分の通信使用量に合ったプランを選び、基本的なポイント獲得の仕組みに慣れることをおすすめします。
ドコモ経済圏を「普段使い」にする
携帯電話やdポイントカードでの基本的なポイント獲得に慣れてきたら、dカードの活用でより効率的なポイント獲得が可能となる。固定費の支払いを通じて、確実にポイントを貯める方法を見ていく。
dカードの活用のポイント
dカードは、基本還元率0.5%のdポイントが1%に引き上げられ、年会費永年無料で始められるのが特徴である。国際ブランド(MasterCardまたはVISA)対応で、電子マネー「iD」も搭載されており、日常的な買い物から海外での利用まで幅広く対応している。
特に、dカードでの支払いは通常の0.5%から1%へと還元率が倍増するため、日常的な買い物での活用価値が高い。d曜日での最大5倍還元や、dカード特約店での2倍還元など、買い物の仕方を工夫することで、さらに効率的にポイントを貯められる。
固定費支払いの最適化
毎月の固定費をdカードで支払うことで、確実にポイントを貯めることができる。携帯電話料金はもちろん、電気・ガス・水道などの公共料金支払いもdカードに設定することで、普段見落としがちな固定費からもポイントを着実に獲得できる。室内の光回線も、契約時に特典を得られることが多いため、定期的にチェックするといいでだろう。
支払い方法を見直すことで、普段の生活スタイルを変えることなく、自動的にポイントが貯まる仕組みを作ることができる。
効率的なポイント獲得の仕組み
dカードポイントモールを経由したオンラインショッピングでは、通常よりも高い還元率でポイントを獲得できる場合がある。日用品や衣類など、定期的に購入する商品は、ポイントモール経由で購入することで、より効率的にポイントを貯められる可能性があるため、よく利用する店舗の還元率を確認しておくといいだろう。

FPのここがポイント:
慣れてきたら、dカードに加入し、毎月必ず発生する固定費の支払いをdカードに設定することをおすすめします。生活スタイルを変えることなく、着実にポイントを貯められます。
ドコモ経済圏を「使い倒す」
携帯電話料金からのポイント還元を最大化し、投資との連携で資産形成にも活用できるのが、ドコモ経済圏の特徴である。より高度なサービスを組み合わせることで、ポイント獲得と運用を効率化する方法を見ていく。
dカード GOLD/PLATINUMの活用
dカード PLATINUMを利用した携帯電話料金の支払いでは、最大20%の還元を受けられる。年会費は必要となるが、携帯電話料金の支払いだけでも年会費以上の還元が期待できる。dカード GOLDでは最大10%の還元が可能で、利用額に応じて適切なカードを選択できる。ドコモ経済圏をメインで活用し、年会費の負担が問題ない人向けといえる。
資産運用との連携
マネックス証券との連携により、投資信託の保有や購入でもdポイントを獲得できる。投資信託の月内平均残高に応じて最大0.26%(年率)のポイントが付与され、NISA口座での取引も対象となる。また、dカードによる積立投資では、毎月の積立額に対して最大1.1%のポイントが還元される。
THEO+ docomoでは、プロが資産運用を行いながらdポイントを獲得できる。dカード積立を利用すると、毎月の積立額に対して最大1.1%のポイントが還元される。また、貯まったdポイントを投資信託の購入に活用することも可能で、1ポイント=1円として利用できる。
dショッピングの戦略的活用
dショッピングでは、特定の商品やキャンペーン時に高いポイント還元が設定されている。通常のネットショッピングと比較検討しながら、ポイント還元率の高い商品を選択的に購入することで、より効率的なポイント獲得が可能となる。

FPのここがポイント:
dポイントで投資信託を購入する際は、ポイントの有効期限を確認しておきましょう。計画的な投資を行うことで、ポイントを無駄なく活用できます。
まとめ:段階的な活用でポイントを効率的に貯めよう
ドコモ経済圏は、dポイントカードによる基本的なポイント獲得から、携帯電話料金との連携、さらには投資との組み合わせまで、段階的に活用の幅を広げることができる仕組みである。
お試し段階では、dポイントカードや携帯電話契約から始めることで、基本的なポイント獲得の仕組みを理解できる。dポイントカードは、携帯電話契約の有無に関わらず利用でき、プラスチックカードとモバイルカードから選択できる。携帯電話からの利用を検討する場合は、ahamoやeXimoなど、料金とサービスのバランスが取れたプランから始めるのが効果的である。
普段使いの段階では、年会費無料のdカードを活用することで、通常の0.5%から1%へと還元率が上がり、固定費の支払いからも着実にポイントを獲得できるようになる。
さらなる活用を目指す段階では、dカード GOLD/PLATINUMへの切り替えや、マネックス証券との連携による投資活用など、より高度なサービスを組み合わせることができる。特に資産運用との連携では、投資信託の保有や積立投資でポイントを獲得しながら、貯まったポイントを投資に活用することも可能である。
重要なのは、無理のない範囲で段階的にサービスを追加していくことである。自分の利用スタイルに合った活用レベルを見つけ、継続的に経済圏のメリットを享受していくことが賢明な方法である。
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