金融庁によると2024年3月末時点のNISA口座数は約2646万口座。調査日は異なるが、SBI証券約476万口座、楽天証券約700万口座で、公表していない証券会社が多いなか、両社で全体の約45%を占める。
これからNISA口座を検討する人にとっては、SBI証券や楽天証券など「経済圏5社」から始めると選びやすい。この記事では、現役ファイナンシャルプランナー(FP)が、楽天・SBI・三菱UFJ eスマート・マネックス・PayPayの5社を比較し、あなたに最適なNISA口座を1分で特定する。
※参考:金融庁「NISA口座の利用状況に関する調査結果の公表について」
総合最強はSBI証券NISA|強みと弱点
SBI証券は最もバランスが取れたNISA口座である。
Vポイントに加えてPonta・d・PayPayにも対応し、どの経済圏ユーザーでも使いやすい。
米国株手数料無料、クレカ積立最大4.0%還元など、投資環境も優れている。
三井住友銀行やSBI新生銀行など連携先も多く、資金移動の利便性も高い。
| 証券会社 | 総合評価 |
|---|---|
| SBI証券 | ★★★★★ |
| 楽天証券 | ★★★★☆ |
| マネックス証券 | ★★★★☆ |
| 三菱UFJ eスマート証券 | ★★★☆☆ |
| PayPay証券 | ★★☆☆☆ |
SBI証券の強み
SBI証券の最大の強みは、特定の経済圏に依存しない「汎用性の高さ」にある。複数ポイントに対応しつつ、銀行連携も幅広いため、「どの経済圏を選ぶか迷っている人」でも使いやすい。
そのため、まず最初に検討すべき基準となる口座といえる。
SBI証券の弱点
一方で、日常のポイント還元という観点では弱さもある。
- Vポイントの基本還元率は0.5%と低め
- クレカ積立は条件次第で還元率が下がる
- 日常消費でポイントを貯める設計ではない
したがって、「生活で貯める」より「投資を軸にする人」に向いている。
SBI証券は「迷ったらこれ」で選べる基準口座だが、日常のポイント還元を重視する場合は、楽天証券などと比較して判断したい。

NISA口座を探すなら、SBI証券より魅力があるかどうかで判断すると手間が省けます。
楽天証券NISA|強みと弱点
楽天証券は楽天経済圏ユーザーにとって最も相性のよいNISA口座である。
楽天ポイントは日常の買い物で貯めやすく、楽天カードや楽天市場と組み合わせることで効率よく資産形成につなげられる。楽天銀行との連携により、入出金や管理のしやすさも強みだ。
楽天証券の強み
楽天証券の強みは、「生活と投資を一体化できる点」にある。
日常の支払いで貯めたポイントをそのまま投資に回せるため、投資初心者でも無理なく資産形成を始めやすい。
特に楽天市場や楽天カードを利用している場合は、還元率を高めながら投資できるため効率が良い。
楽天証券の弱点
一方で、楽天証券は経済圏依存が強い点に注意が必要である。
- 投信残高ポイントは他社と比べて低め
- 楽天サービスを使わないとメリットが出にくい
- 他経済圏ユーザーには最適化されていない
したがって、楽天を使わない人にとってはメリットが限定的になる。
楽天証券は「楽天経済圏を使う人には最適」だが、それ以外の場合はSBI証券などとの比較で判断するのが合理的である。

楽天市場をよく利用するなら、貯めたポイントで投資できます。投信残高ポイントの低さもカバーできるでしょう。
おすすめNISA口座診断

Q1:使っているクレジットカードは?
楽天カードなら楽天証券、dカードならマネックス証券のように、対応しているクレジットカードを持っているならNISA口座を選びやすい。クレカ積立用に新しく作る方法もある。
| クレジットカードは? | 診断結果 |
|---|---|
| 楽天カード | 楽天証券 / 楽天銀行 |
| 三井住友カード | SBI証券 / SBI新生銀行 |
| PayPayカード | PayPay証券 / PayPay銀行 |
| au PAYカード | 三菱UFJ eスマート証券 / auじぶん銀行 |
| dカード | マネックス証券 / d NEO BANK |
| マネックスカード | マネックス証券 / イオン銀行 |
この時点で該当するカードがあれば、その組み合わせでNISA口座を選ぶのが最も効率的である。

Q2:ふだん貯めているポイントは?
普段から貯めているポイントがあれば、ポイント投資をしたり、さらにポイントを貯めたりできる。マネックス証券のマネックスポイントや三菱UFJ eスマート証券のグローバルポイントのように証券会社独自のポイントもあるが、基本的にほかのポイントと交換できる。
| ポイント種類 | 診断結果 |
|---|---|
| V / Ponta / d / PayPay / JAL | SBI証券 |
| dポイント | マネックス証券 ※マネックスポイントが貯まる |
| Pontaポイント | 三菱UFJ eスマート証券 ※グローバルポイントが貯まる |
| 楽天ポイント | 楽天証券 |
| PayPayポイント | PayPay証券 |
普段使うポイントがある場合は、それに対応した証券会社を選ぶことで無駄なく資産形成ができる。

Q3:何を重視する?
豊富な投資先ならSBI証券や楽天証券、所有しているモバイルとの親和性ならau・ドコモ・ソフトバンク、ポイント管理が煩わしいなら、ROBOPROとWealthNaviの比較のようなポイント不要の選択肢も含めて検討したい。。
| 投資スタイル | 診断結果 |
|---|---|
| ポイント還元最大化 | 楽天証券 |
| 投資効率・商品数重視 | SBI証券・楽天証券 |
| モバイルとの連携重視 | 三菱UFJ eスマート証券 / マネックス証券 / PayPay証券 / SBI証券 |
| ポイント管理手間ゼロ | WealthNavi(直接申し込み) |
最終的には「何を優先するか」で判断すれば、自分に合ったNISA口座を迷わず選べるが、迷う場合はNISAおすすめ口座ランキングで全体像を確認しておきたい。
迷ったらこの2択でOK
- 汎用性・投資効率を重視するなら → SBI証券
- 楽天経済圏を活用するなら → 楽天証券
この2択で考えれば、大きく失敗することはない。
NISA口座選びの落とし穴
NISA口座を安易に開設すると、あとで不利になる可能性がある。特に注意すべきは次の点である。
- 経済圏5社以外は銘柄数が少なく、手数料が高い。
- 口座変更は年1回のみ。変更したい年の前年10月1日〜当年9月末までに「廃止通知書」提出が必要。
- 変更前の金融機関で保有する商品は原則移管不可のため、売却が必要となり、損切りリスクがある。
よって、「とりあえず開設」は避け、経済圏や利用スタイルに基づく診断を経て選ぶことが重要である。
まとめ:NISA口座選びのポイント
自分に合ったNISA口座は、置かれている環境や家計状況などによって異なる。
そのため、選択肢を絞り込み過ぎて魅力のあるNISA口座を排除するのは避けたい。しかし、NISA口座数は多く、全てを検討するのは現実的ではない。
この記事で紹介した「経済圏5社」を軸に、魅力を感じなければ、野村證券や松井証券などを検討してみるといいだろう。
- 経済圏5社+αから選べば大きな失敗はない。
- 定期的に運用状況を確認し、必要に応じて乗り換える。ただし変更タイミングには制約があるため注意。
- 実際に利用してみないと分からない利便性も多く、継続的な見直しが肝要である。
- 何よりも、自身のリスク許容度に合わせたポートフォリオ設計が最優先である。



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