ポイント経済圏とは、特定の企業グループが提供するサービスを利用することで共通ポイントを効率的に貯め、それを様々なサービスで活用できる仕組みのことである。
近年、複数の経済圏が台頭してきており、それぞれに特徴があるため、どの経済圏を選ぶべきか迷う人も多いだろう。本記事では、主要な6大経済圏を客観的に評価し、それぞれの特徴や強み・弱みを比較しながらランキング形式で紹介する。
各経済圏の活用術や自分に合った経済圏の選び方まで解説するので、効率的なポイント活用の参考にしてほしい。
6大経済圏ランキング
6大経済圏を「通信サービスの利便性」「金融・決済サービスの充実度」「ポイント価値と汎用性」「日常生活での活用度」「将来性・発展性」の5つの指標で総合的に評価し、ランキング化した。
各経済圏の特徴と評価ポイントを見ていこう。
1位:楽天経済圏
楽天経済圏は、ポイント還元率とサービスの網羅性で依然として他の経済圏をリードしている。特に楽天市場を中核としたECエコシステムでは、SPU(スーパーポイントアッププログラム)を活用することで最大18倍の還元率を実現し、日常の買い物を効率的な資産形成につなげられる点が強みだ。
金融サービスも楽天カード・楽天銀行・楽天証券の連携で進化を続け、カード積立によるポイント投資など「貯める・使う・増やす」の循環が強固だ。楽天モバイルのプラチナバンド対応完了で通信弱点も解消され、2026年現在、総合力でトップを維持している。
一方で、2025年以前から続くSPU条件変更やキャンペーン見直しが相次いでおり、エントリー必須化など手間が増加傾向にある。複数サービスをバランスよく活用し、公式告知を定期確認することでリスクを最小化できる。
- 楽天モバイル「契約数 1,000万回線」突破
- 楽天銀行「単体口座数1,732万」「単体預金残高12.2兆円」
- 楽天証券「総合口座数1,286万」「NISA口座数672万」「預入資産44.1兆円」
※参考:楽天モバイルプレスリリース(2025年12月25日)、楽天IR資料(2025年度第3四半期)
| 通信 | 金融 | ポイント | 生活 | 将来性 |
|---|---|---|---|---|
| 4 | 4 | 5 | 5 | 4 |
2位:PayPay(ソフトバンク)経済圏
PayPay経済圏は、スマホ決済を中心に通信・金融・生活サービスを横断的に結びつけたソフトバンクグループの中核プラットフォームである。PayPayの登録ユーザーは7,100万人(2025年時点)を突破し、連結決済取扱高は年間4.5兆円に達した。全国の中小店舗や公共施設まで利用範囲が拡大し、日常生活の決済基盤として定着している。
通信面ではソフトバンク、ワイモバイル、LINEMOが経済圏の中核を担い、携帯契約数は合計4,200万件(2025年時点)を超える。通信料金支払いでのPayPayポイント還元や、家族割・光回線連携などの特典も拡充しており、通信×決済の連携強化が進む。
金融サービスではPayPay銀行・PayPayカード・PayPay証券が整備され、クレジット利用やポイント投資、後払い機能など統合的な金融エコシステムを構築。自治体のPayPay還元事業など地域密着型キャッシュレス施策も好調で、2026年も国内最大級のモバイル経済圏として勢いを維持している。
- ソフトバンクスマホ「契約数4,200万」
- PayPay「連結決済取扱高4.5兆円」「登録ユーザー7,100万人」
- Yahoo!JAPAN「月間利用者数8,300万人」
※参考:ソフトバンク2025年3月期 第2四半期IR情報
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| 通信 | 金融 | ポイント | 生活 | 将来性 |
|---|---|---|---|---|
| 4 | 4 | 4 | 5 | 4 |
3位:au(Ponta)経済圏
au経済圏は、通信品質の高さとPontaポイントの汎用性を兼ね備えた、安定感のある経済圏である。2025年時点でauは「つながる体感No.1」を3年連続で獲得し(Opensignal調査)、5G通信の品質・安定性で他社をリードしている。さらに、5G高速通信オプション「au 5G Fast Lane」は累計利用者数が80万人を突破しており、高速通信ニーズの高まりに応える姿勢が顕著だ。
Pontaポイントがよく貯まる「Pontaパス」は2025年11月時点で純増約29万人と利用者が順調に拡大。ローソンやその他Ponta加盟店との連携強化により、日常生活に密着したポイントエコシステムを形成している。加えて、au PAY決済でポイントを貯めながら支払える手軽さが、ユーザー定着の鍵となっている。
金融サービスも着実に拡大しており、auじぶん銀行・三菱UFJ eスマート証券・au PAYカードが三位一体で連携。決済・投資・貯蓄をワンアプリで管理でき、「通信×金融×日常支出」を軸にしたミニマルな経済圏を構築している。通信キャリアとしての基盤と、ローソン買収効果による生活密着度の高さの両面から、家族・個人ともにバランスの良い経済圏といえる。
- Pontaパス「純増+約29万会員」(2025年11月6日)
- au「つながる体感No.1国内3連覇」(2025年10月)
- au 5G Fast Lane「累計利用者数80万人突破」(2025年9月)
※参考:KDDI2026年3月期第2四半期、OPENSIGNAL
| 通信 | 金融 | ポイント | 生活 | 将来性 |
|---|---|---|---|---|
| 5 | 3 | 4 | 4 | 4 |
4位:ドコモ(dポイント)経済圏
ドコモ経済圏は、国内最高クラスの通信品質と、全国で7,000万人を超える契約基盤を持つNTTドコモの圧倒的な顧客ネットワークを背景に、通信・決済・金融を一体化した経済圏として進化している。2025年度第2四半期時点で5G基地局数は前年同期比1.3倍に拡大し、安定性と通信網の広さで他社をリードしている。
2025年6月に提供を開始した新料金プラン「ドコモMAX」「ドコモポイ活MAX」は、開始から半年足らずで契約者数150万件を突破。通信契約とポイント還元を連携させた仕組みが高評価を得ており、利用者層の拡大が続いている。
また、決済面ではdカード PLATINUMが会員数100万を突破し、上位ステータス向けの優待やポイント還元強化策が定着。通信費と連動したdポイント活用が進む一方で、2026年8月には「d NEO BANK(ドコモSMTBネット銀行)」が始動し、dスマホローン・マネックス証券・docomo insuranceとの連携により、金融分野の拡張が本格化している。
ドコモ経済圏は通信会社としての信頼性をベースに、生活と金融の接点を広げる成長モデルへと進化を遂げつつある。
- ドコモ「ドコモMAX、ドコモポイ活MAX契約者数150万超」(2025年10月)
- dカードPLATINUM「100万会員突破」(2025年10月30日時点)
- 5G基地局構築の加速「基地局数23年度比1.3倍」(2025年9月)
※参考:NTTドコモIR情報(2025年度第2四半期)
| 総合得点 |
|---|
| 18 |
- 最高品質の通信網と多様な料金プラン
- d NEO BANK・dカードで金融強化
- dポイント加盟店14,000店以上
- コンビニ・飲食店での利用が便利
- 金融導線強化の成長が課題
| 通信 | 金融 | ポイント | 生活 | 将来性 |
|---|---|---|---|---|
| 3 | 4 | 4 | 4 | 3 |
5位:イオン(WAON)経済圏
イオン経済圏は、全国約18,000店舗を超える実店舗ネットワークと地域密着サービスの強さを土台に、日常生活に直結する支出から自然にポイントが貯まる仕組みを確立している。
2025年8月末時点で「まいばすけっと」は1,262店舗に拡大し、都市部での小型スーパー戦略がますます浸透。食品・日用品など生活必需品の支出を通じてポイントを安定的に蓄積できる点は他の経済圏にはない特徴である。
キャッシュレス分野では「AEON Pay」の会員数が948万人に到達(2025年度第2四半期)。電子マネー「WAON」との連携も強化され、リアル・デジタル両面でのポイント利用がしやすくなった。また、イオン銀行・イオンカードを中心とした金融サービスも拡大を続けており、家計管理の中核として存在感を高めている。
グループ内では「イオンエンターテイメント」や「ウエルシアホールディングス」が堅調に増収を維持し、商業・医薬・生活インフラの三分野で連携が進む。さらに、2025年はツルハホールディングスとウエルシアホールディングスの経営統合が発表され、国内ドラッグストア市場でのプレゼンスが大きく拡大。これにより、イオングループは「小売×ヘルスケア」の領域でも総合力を強化している。
通信関連では他経済圏に比べて弱い面は残るものの、生活に密着した支出によるポイント蓄積構造が強固であり、“日常生活を経済圏化した唯一のモデル”としての位置づけを確立している。
- まいばすけっと「1,262店舗まで拡大」(2025年8月末時点)
- AEON Pay「会員数948万人に拡大」
- イオンエンターテイメント、ウエルシアHDnadonも堅調に増収
※参考:イオンIR情報(2026年2月期第2四半期)
| 総合得点 |
|---|
| 17 |
- イオンモバイルのみで選択肢限定的
- AEON Pay強化・銀行拡充中
- 実店舗還元率はねらい目
- 全国17,800店舗で日常必須
- 地域密着・デジタルWAON進化
| 通信 | 金融 | ポイント | 生活 | 将来性 |
|---|---|---|---|---|
| 2 | 4 | 3 | 5 | 3 |
6位:SBI(V・三井住友)経済圏
SBI経済圏は、証券・銀行・保険・住宅ローンなど、あらゆる金融領域をカバーする総合金融グループとして確固たる地位を築いている。
2025年9月末時点で、SBI証券・FOLIO・SBIネオトレード証券の口座数は合計1,475万口座に達し、証券業界で国内最大級の顧客基盤を有する。
銀行部門ではSBI新生銀行が403万口座を突破し、デジタルバンキングや外貨預金など多彩なサービスを展開している。
保険・住宅ローン分野も拡大が続き、SBI損保の保有件数134万件、SBI生命67万件、SBIアルヒ28万件と利用層を着実に広げている。これにより、個人の貯蓄・投資・保障・住宅購入といった主要金融ニーズをワンストップでサポートできる金融インフラが形成されつつある。
SBI証券の最大の特徴は、自社グループ内に閉じず他社と連携を深める“オープンアライアンス戦略”にある。たとえば、三井住友カードのVポイント連携、地方銀行との共同事業、さらには他経済圏(楽天・PayPay・auなど)を含む相互接続によって、「他経済圏と共存する金融ハブ」としての存在感を強めている。
この開放戦略により、SBIは他の経済圏ユーザーも取り込みつつ、資産形成機能を提供する中立的な金融プラットフォームへと進化している。
一方で、通信や生活インフラとの接点は少なく、ポイントエコシステムの利用範囲が限定的である点は課題として残る。しかし、投資・保険・銀行の統合力、低コスト取引、そして幅広い外部連携を通じた金融サービスの拡張性は群を抜いている。
“金融のコアから他経済圏を支える存在”という独自の立ち位置が、2026年も際立っている。
- SBI証券/FOLIO/SBIネオトレード証券「口座数1,475万」(2025年9月末)
- SBI新生銀行「リテール口座数403万」
- SBI損保「保有件数134万」、SBI生命「保有件数67万」
- SBIアルヒ「債権者数28万」
※参考:SBIホールディングスIR情報
| 通信 | 金融 | ポイント | 生活 | 将来性 |
|---|---|---|---|---|
| 1 | 5 | 3 | 3 | 4 |
評価の変化|2025年→2026年
2025年と比べ、ドコモにd NEO BANK(住信SBIネット銀行)が加わり、新たにSBI証券との連携が強化された。
また、イオンはAEON Payの強化により金融・決済サービスが充実、通信サービスに光回線はない点を反映させた。SBI経済圏(Vポイント経済圏)のポイントの評価を見直し、3とした。
| 経済圏 | 2025年 | 2026年 | 主な変更要因 |
|---|---|---|---|
| 楽天 | 22 | 22 | 通信・金融安定継続 |
| PayPay ソフトバンク | 21 | 21 | 実店舗優位維持 |
| au Ponta | 20 | 20 | 通信4→5 品質1位 |
| ドコモ dポイント | 19 | 18 | 通信5→3 金融3→4 |
| イオン WAON | 17 | 17 | 金融3→4 通信1→2 |
| SBI V・三井住友 | 15 | 16 | 日常2→3 Vポイント評価 |
まとめ:自分に最適な経済圏を見つけよう
6大経済圏を比較してきたが、どの経済圏が「最強」かを一概に言うことはできない。それぞれに特徴があり、自分のライフスタイルや重視するポイントによって最適な選択は変わってくる。
楽天経済圏はポイント還元率の高さとオンラインショッピングの利便性で、PayPay経済圏は実店舗でのQRコード決済の普及度で、ドコモ経済圏は通信品質とdポイントの使いやすさで、au経済圏はPontaポイントの汎用性とローソン連携で、イオン経済圏は実店舗ネットワークと日常買い物の利便性で、SBI経済圏は金融サービスの充実度でそれぞれ強みを持っている。
あなた自身の消費行動や生活パターンを振り返り、どの経済圏が最もフィットするかを考えてみよう。また、複数の経済圏を併用することで、それぞれの強みを活かした効率的なポイント獲得も可能である。無理なく続けられる経済圏活用を見つけ、賢くポイントを貯めていこう。




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