毎日の買い物でポイントを貯めたいと考える人は多いものの、たくさんのポイントサービスの仕組みを把握することは簡単ではない。しかし、賢く活用すれば、家計の支出を抑えながら、効率的にポイントを貯められる。
この記事では、6つの主要なポイントサービス(WAON POINT・PayPayポイント・Vポイント・楽天ポイント・dポイント・Pontaポイント)について、月10万円利用時の還元額比較や、2つのサービスを組み合わせた活用方法を紹介する。
総合ランキング:ポイント
全6種類のポイントサービスを5つの評価項目で分析し、総合評価を行った。それぞれのポイントサービスの特徴や強みを把握して、あなたの生活スタイルに合ったサービスを見つけよう。
1位:楽天ポイント(20点)

| 評価項目 | 評価 | コメント | 
|---|---|---|
| A. 基本還元率 | ★★★★☆ | 通常1.0%と6つの中で最高水準 | 
| B. 特典還元率 | ★★★★★ | SPUで最大18.0%と圧倒的 | 
| C. 還元率の上げやすさ | ★★☆☆☆ | 条件が多く複雑で難易度高め | 
| D. 日常生活での貯めやすさ | ★★★★☆ | オンラインショッピングが主軸 | 
| E. ポイントの活用範囲 | ★★★★★ | 投資から交換まで用途無限大 | 
楽天ポイントは、基本還元率と活用範囲で高評価を獲得。SPUを活用すれば最大18.0%という驚異的な還元率も実現可能ですだ。条件達成は複雑だが、楽天経済圏のサービスを幅広く利用する方には最適なポイントサービスといえるだろう。
2位:dポイント(19点)

| 評価項目 | 評価 | コメント | 
|---|---|---|
| A. 基本還元率 | ★★★☆☆ | 携帯料金で1.0%、その他0.5% | 
| B. 特典還元率 | ★★★★☆ | dカードPLATINUMで最大20% | 
| C. 還元率の上げやすさ | ★★★☆☆ | 会員ランク制度でわかりやすい | 
| D. 日常生活での貯めやすさ | ★★★★★ | 最も加盟店の多いポイント | 
| E. ポイントの活用範囲 | ★★★★☆ | 投資から公共料金まで幅広い | 
dポイントの最大の強みは「日常生活での貯めやすさ」。全国のコンビニ、スーパー、飲食店など、圧倒的な加盟店数を誇る。ドコモユーザーは通信料金でもポイントが貯まり、dカードを併用すればさらに効率アップ。バランスの取れた点が特徴である。
4位:Vポイント(16点)

| 評価項目 | 評価 | コメント | 
|---|---|---|
| A. 基本還元率 | ★★☆☆☆ | 通常は0.5%で標準的 | 
| B. 特典還元率 | ★★★★★ | タッチ決済で最大7%と高水準 | 
| C. 還元率の上げやすさ | ★★☆☆☆ | 条件が複雑で達成難易度高め | 
| D. 日常生活での貯めやすさ | ★★★☆☆ | 飲食店・コンビニでの利用が中心 | 
| E. ポイントの活用範囲 | ★★★★☆ | 投資連携や家族共有が魅力的 | 
Vポイントは「特典還元率」が最大の強み。スマホタッチ決済で最大7%、カードタッチで最大5.5%と他のポイントを圧倒する。SBI証券との連携で投資にも活用でき、家族でポイント共有で最大5%の上乗せも。条件は複雑だが、上級者なら高還元を狙える。
4位:PayPayポイント(16点)

| 評価項目 | 評価 | コメント | 
|---|---|---|
| A. 基本還元率 | ★★☆☆☆ | 通常は0.5%で標準的 | 
| B. 特典還元率 | ★★★☆☆ | ステップ達成で最大2.0% | 
| C. 還元率の上げやすさ | ★★★★☆ | PayPayステップは達成しやすい | 
| D. 日常生活での貯めやすさ | ★★★★★ | 加盟店数が多く使いやすい | 
| E. ポイントの活用範囲 | ★★☆☆☆ | 主に買い物での利用に限定的 | 
PayPayポイントは「日常生活での貯めやすさ」と「還元率の上げやすさ」が大きな強み。セブンイレブンをはじめ全国のコンビニ、飲食店など加盟店数が多く、スマホ一つで気軽に支払いできる。PayPayステップは比較的簡単に達成でき、ソフトバンクユーザーは特典も充実している。
6位:Pontaポイント(15点)

| 評価項目 | 評価 | コメント | 
|---|---|---|
| A. 基本還元率 | ★★☆☆☆ | 通常は0.5%で標準的 | 
| B. 特典還元率 | ★★★★☆ | たぬきの吉日でauユーザー5% | 
| C. 還元率の上げやすさ | ★★★☆☆ | auユーザーなら比較的簡単 | 
| D. 日常生活での貯めやすさ | ★★★☆☆ | ローソンが中心で拡大中 | 
| E. ポイントの活用範囲 | ★★★☆☆ | auじぶん銀行連携や投資可能 | 
Pontaポイントは、auやUQモバイルユーザーにとって特に恩恵が大きいポイントサービスである。「たぬきの吉日」では最大5%の還元率を実現でき、auじぶん銀行との連携でポイント倍率も向上する。ローソンを中心に加盟店も増加中で、バランスのとれた評価となっている。
6位:WAON POINT(15点)

| 評価項目 | 評価 | コメント | 
|---|---|---|
| A. 基本還元率 | ★★☆☆☆ | 一般0.5%、イオン店舗1.0% | 
| B. 特典還元率 | ★★★★☆ | ありが10デー5倍、感謝デー5%OFF | 
| C. 還元率の上げやすさ | ★★★☆☆ | 特典日の活用が比較的簡単 | 
| D. 日常生活での貯めやすさ | ★★★★☆ | イオン系列店舗が充実 | 
| E. ポイントの活用範囲 | ★★☆☆☆ | 買い物利用が中心 | 
WAON POINTはイオングループを中心としたポイントサービスで、特に実店舗での買い物に強みがありる。毎月10日の「ありが10デー」では5倍のポイントが付与され、20日・30日の「お客様感謝デー」ではWAONでの支払いで5%OFFという即時割引が魅力。食品や日用品のまとめ買いに最適だ。
総評:用途別おすすめポイント
各ポイントサービスには特徴があり、利用者のライフスタイルに応じた選択が重要である。以下、用途別のおすすめポイントをまとめる。
| 用途・特徴 | おすすめポイント | 理由 | 
|---|---|---|
| ネットショッピングが多い | 楽天ポイント | SPUで最大18.0%の高還元率 | 
| 実店舗でよく買い物する | dポイント/PayPay | 最も加盟店数が多く貯めやすい | 
| 食品・日用品のまとめ買い | WAON POINT | お客様感謝デーの5%OFFが強力 | 
| 投資と連携したい | 楽天/Vポイント | 投資信託連携と活用範囲が充実 | 
| 高還元率を重視 | Vポイント | タッチ決済で最大7%の還元率 | 
| 通信料金と連携 | dポイント/Ponta | 携帯料金で高還元(10-20%) | 
| 簡単に貯めたい | PayPay | ステップ達成が比較的容易 | 
| 家族でシェアしたい | Vポイント | 家族登録で1人あたり1%上乗せ | 
ポイントサービスの選び方で最も重要なのは、自分の生活スタイルとの相性である。最も利用頻度の高い店舗やサービスに対応したポイントを中心に、複数のポイントを組み合わせて効率的に活用するのがおすすめだ。「ポイント貯めるため」に消費を増やさず、普段の支出をより効率的にする視点が大切となる。
6つのポイントサービスの特徴
各ポイントサービスには、独自の特徴がある。買い物をする店舗や、支払方法によって使い分けることで、効率的にポイントを貯めることができる。

FPのここがポイント:
ポイントの有効期限は要チェック。WAONは最長2年、楽天は1年など、サービスによって異なります。
WAONポイント・WAON POINTの特徴
イオングループが提供するポイントサービスには、WAON POINTとWAONポイントの2種類がある。WAON POINTは、イオンカードクレジットカード、電子マネーWAON、AEON Pay、現金での支払いで貯まる汎用性の高いメインのポイントサービスである。一方、WAONポイントは電子マネーWAONでの支払い時のみ貯まり、WAON POINT加盟店以外の電子マネーWAON加盟店でのみ貯めることができる。
基本還元率は0.5%(200円で1pt)だが、イオングループ店舗では1.0%(200円で2pt)となる。主な獲得手段は、電子マネーWAON、WAON POINTカード、イオンカード、AEON Payなどがある。毎月10日の「ありが10デー」では5倍のポイントが付与され、毎月20日・30日の「お客様感謝デー」ではWAONでの支払いで5%OFFとなる特徴がある。
◆ ポイント還元率の上げ方
WAON POINTには階層的な会員ランク制度はなく、以下のサービスで還元率を高められる。
- イオングループ(買い物):毎月10日「ありが10デー」でAEON Pay 10倍(5.0%還元)、イオンカード・WAON 5倍(2.5%還元)/ 毎月5日は貯まっているWAON POINTでの支払いでポイント10%バック(一部店舗限定)
- イオンカード:イオングループ店舗で2倍ポイント(1.0%還元)
- イオン銀行:WAONオートチャージと電子マネーWAONの利用でポイント二重取り(チャージ時0.5%、利用時1.0%で合計1.5%) / 公共料金口座振替で1件5ポイント / 給与振込で毎月10ポイント
- イオンモバイル:イオンカード支払いで月額料金200円につき4WAON POINT(2.0%還元)
還元率アップの鍵は「特定日の利用」と「イオングループ内サービスの利用」である。毎月20日・30日の「お客様感謝デー」では電子マネーWAONでの支払いで5%OFFという即時割引が適用されるが、これはポイント付与ではなく割引となる。
また、イオングループ外のWAON加盟店で電子マネーWAONを使った際に貯まる「WAONポイント」には、還元率を上げる仕組みは存在せず、基本還元率の0.5%(200円で1ポイント)のみとなる。
PayPayポイントの特徴
PayPayポイントは、出金や譲渡はできないが、有効期限がなく、PayPay公式ストアでも利用可能という特徴を持つ。PayPayの残高は、送金可能なPayPayマネー、給与受取用のPayPayマネー(給与)、送金不可のPayPayマネーライト、PayPayポイントの4種類がある。
基本還元率は0.5%(200円ごとに付与)で、PayPayステップ達成で最大2.0%まで還元率を高められる。主な獲得手段は、PayPay残高での支払い(0.5%)、PayPayクレジット設定(1.0%)、PayPayカード(1.0%)などがある。Yahoo!ショッピングでは最大7%の還元が可能で、ソフトバンクユーザーは誕生月に1,000ptが付与される特典もある。
◆ ポイント還元率の上げ方
PayPayポイントは「PayPayステップ」と「PayPayポイントアップ店」という制度で還元率を高められる。
- 基本付与率(PayPayステップ):PayPay残高・PayPayポイント支払いで0.5%、PayPayクレジット設定で1.0%
- 条件達成特典(PayPayステップ):前月に「支払い回数30回以上」「支払い金額10万円以上」の2つの条件を達成すると還元率+0.5%
- ゴールドカード特典(PayPayステップ):PayPayカード ゴールドでクレジット利用設定をすると還元率+0.5%
- PayPayポイントアップ店:通常のポイントに加えて上乗せポイントが付与される特別店舗、特定日や曜日限定でポイント増量となる店舗あり
Vポイントの特徴
Vポイントは、三井住友カードが提供するポイントサービスで、スマートフォンでのタッチ決済やカードタッチ決済で高還元率を実現できる特徴がある。基本還元率は0.5%だが、スマホタッチ決済で最大7%、カードタッチ決済で最大5.5%の還元率となる。
家族でのポイント共有で最大5%の上乗せが可能で、さらにVポイントアッププログラムでは、SBI証券での取引や住宅ローンの利用など、各種金融サービスとの連携で最大20%までの還元率を実現できる。
◆ ポイント還元率の上げ方
Vポイントは三井住友カードの「Vポイントアッププログラム」という制度で還元率を高められる。
- 基本還元率:通常のポイント付与は0.5%
- スマホのタッチ決済:対象店舗でのスマホタッチ決済で+6.5%還元(合計7.0%)
- 家族の登録:家族を登録することで最大+5%還元(1人につき+1%)
- Vポイントアッププログラム:対象のコンビニ・飲食店での買い物で最大+8%還元
- 金融サービスとの組み合わせ:さらに対象サービス(SBI証券など)と組み合わせると最大20%のポイント還元
還元率アップの鍵は「三井住友カード」の活用と「タッチ決済」「家族登録」「金融サービス連携」の組み合わせである。基本の0.5%から最大20%まで還元率を上げられる可能性がある。
楽天ポイントの特徴
楽天ポイントは、楽天グループが提供するポイントサービスで、獲得から1年間の有効期限がある。基本還元率は1%(100円につき1pt)で、会員ランクに応じて特典が変わるのが特徴だ。楽天PointClubは利用金額に応じて、レギュラー、シルバー(200pt以上)、ゴールド(700pt以上)、プラチナ(2,000pt以上)、ダイヤモンド(4,000pt以上)の5段階がある。
楽天市場では、SPUの獲得条件を満たすことで最大17.5倍の還元率を実現できる。主な獲得手段は、楽天市場での買い物、楽天モバイル(最強プランで5倍)、楽天カード(楽天市場で3倍)、楽天銀行(最大3倍)などがある。
◆ ポイント還元率の上げ方
楽天ポイントは「SPU(スーパーポイントアッププログラム)」で還元率を高められ、最大還元率は18倍である。
- 楽天カード:+1倍(特典分)
- 楽天モバイル:+4倍(エントリー含む)
- 楽天ひかり:+2倍(エントリー含む)
- 楽天証券(投資信託):+0.5倍
- 楽天でんき:+0.5倍 など
還元率アップの鍵は「楽天のサービスを複数利用すること」である。SPUは条件達成の難易度がやや高いが、基本の1倍から最大18倍まで還元率を高められる可能性がある。特に楽天市場での買い物に大きな効果を発揮する。
dポイントの特徴
dポイントは、NTTドコモが提供するポイントサービスで、投資信託での活用や三菱UFJ銀行との連携など、金融サービスとの連携が特徴である。会員ランクは利用に応じて1つ星から5つ星まであり、最大2.0%まで還元率が上がる仕組みとなっている。
基本還元率は携帯料金で1.0%(1,000円で10pt)だが、dカード GOLDでは10%、PLATINUMでは20%の還元率となる。d払いでは0.5%(200円につき)からスタートし、会員ランクに応じて最大4.0%まで還元率が上がる。三菱UFJ銀行との連携では、口座振替や給与受取でポイントが貯まる。
◆ ポイント還元率の上げ方
dポイントはおもに「会員ランク制度」と「dカードのグレード」で還元率を高められる。
- 会員ランク制度:1つ星 最大2.0% / 2つ星 最大2.5% / 3つ星 最大2.6% / 4つ星 最大3.0% / 5つ星 最大4.0%
- dカード GOLD:ドコモご利用料金の税抜金額1,000円ごとに10%ポイント還元
- dカード PLATINUM:対象のドコモ利用料金1,000円(税抜)ごとに入会初年度20%還元
Pontaポイントの特徴
Pontaポイントは、au PAY決済との連携で高還元率を実現できるポイントで、「たぬきの吉日」でauユーザーは5%、UQモバイルユーザーは3%の還元を受けられる。基本還元率は0.5%(200円につき)で、じぶんプラスのステージに応じて最大15倍の還元率を実現できる。
auじぶん銀行との連携では、給与受取や口座振替、キャッシュレス決済などで1pt~15ptが付与される。auPAYカードでは基本還元率1.0%(100円につき)、au PAYゴールドカードではau携帯やUQ mobileの利用料金で最大10%の還元率となる。
◆ ポイント還元率の上げ方
Pontaポイントは、以下の方法で還元率を高められる。
- 会員ランク:レギュラー 特典なし / シルバー毎月10P / ゴールド毎月50P / キング毎月150P/シルバー以上は抽選によるポイント還元もあり
- 継続ボーナス:ゴールドランク以上を3ヶ月連続達成で追加50P
- au携帯電話・UQ mobile:au PAY ゴールドカードで支払うと最大10%還元(通常1% + ゴールドカード特典9%)、家族の利用料金も同様
- auひかり:au PAY ゴールドカードで支払うと利用料金 最大10%還元(通常1% + ゴールドカード特典9%)
還元率アップの鍵は「ランクアップ」と「au PAY ゴールドカードの活用」である。各ランクでは毎月の固定ポイント付与に加えて抽選特典もあり、特にauユーザーは通信料金の支払いで高還元率を得られる点が特徴である。
まとめ:賢いポイント活用の始め方
6つのポイントサービスを比較すると、それぞれに特徴があり、一長一短があることが分かる。例えば、イオンは実店舗での特典が充実し、PayPayは利用可能店舗が多く、楽天はネットショッピングでの還元率が高いといった具合だ。
ポイントサービスを組み合わせる際は、まず自分の買い物パターンに合った経済圏をメインに選び、そこでのサービスを十分に活用することが重要となる。その上で、日常的によく利用する店舗でポイントが貯まる別の経済圏を1つか2つ加えていくのがおすすめだ。
実践では、すぐに複数のポイントを併用するのではなく、まずは1つの経済圏のサービスに慣れることから始めるとよい。慣れてきたら少しずつ他のポイントも試してみて、自分に合った組み合わせを見つけていこう。
このようにして無理なく始めることで、日々の買い物がよりお得になり、効率的な家計管理にもつながっていく。

 
  
  
  
  







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